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Tactics Ogre(Let Us Cling Together:手をとりあって) [ゲーム]

オウガバトルサーガ第7章。

松野泰己氏の徹底的な作り込みを実感させられた最初の作品。

ファンタジーの世界を借りてはいますが、そこで語られるストーリーには、当時の現実世界が色濃く反映されていて、政治闘争や民族浄化など国家、宗教、人種が複雑に絡み合う、他に類を見ないリアルな物語のRPGになっています。

劇中何度か発生する選択肢も、一方が正解で、他方が誤りといったものではなく、あくまで選択者の思想や生き方を問う内容です。

かと言って、決してファンタジー色が薄まっているわけではなく、剣、魔法、ドラゴン、禁呪、暗黒騎士団など、中世の西欧を舞台とした正当派ファンタジーの空気に満ちています。
FFTとの一番の違いは、いわゆる神や悪魔などの絶対的な存在ではなく、あくまで人間のエゴイズムにより世界が動かされていく点にあります。

そして何よりキャラが立っていて、ドットで描かれた小さなキャラクターたちの、セリフやアニメーションの一つ一つが非常に魅力的です。
個人的には、暗黒騎士団ロスローリアンのコマンド達が、それぞれ個別のアニメーションで繰り出す必殺技に、そこはかとない美学を感じてしまいます。

前作「伝説のオウガバトル」や、ロックバンド「クイーン」ファンの人は、さらに楽しめると思います。

タクティクス オウガ

タクティクス オウガ

  • 出版社/メーカー: クエスト
  • メディア: Video Game

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タグ:松野泰己
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Vagrant Story(放浪者の物語) [ゲーム]

中世、騎士団、教会、魔法、ベタなファンタジー好きにはたまらない設定である。
しかし、ベタが全部詰まったハリー・ポッターがあれだけ大ヒットしたのだから、結局ベタが一番普遍的に楽しめるという証拠ではないだろうか。

PS用に作られた作品ではあるが、グラフィック、演出、カメラワーク、キャラクター、モンスター等、PS2、PS3でもこれほど緻密に作られた作品には出会っていない。

必ずしも写真が絵画を超えるものではないように、PSのグラフィックの限界を逆に生かした独特のグラフィックは本当に見事だと思う。
特に光と影の表現の絶妙さは、本作を映画的だと感じさせる。

ただ、戦闘は正に人間vsモンスターで、雑魚の一匹たりとも楽には勝たせてもらえない。工夫次第で桁違いに楽にはなるものの、それでも厳しい。
もっとも、その厳しささえ、この世界にはふさわしく思えてくる。

今でも時々、その濃密なファンタジーの空気を味わいたくて、レアモンデの闇に足を踏み入れるのです。

ベイグラントストーリー

ベイグラントストーリー

  • 出版社/メーカー: スクウェア
  • メディア: Video Game

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